ドラフトの結果に関わらず、先に考えておける進路の話

今年のプロ野球ドラフト会議は、10月22日(木)に開かれる予定と案内されています。
その日を待っている高校生や大学生の選手、そして見守っている保護者や指導者の方もいるのではないでしょうか。
今日は、結果が出る前に、少しだけ考えておける「進路の話」を書いてみます。

目次

目次

❶ 結果を待つ時間は、思っているより長い
❷ 「もしものとき」を考えるのは、弱気ではない
❸ 去年の数字を、ていねいに並べてみる
❹ 結果が出る前に決めておくと、少し楽になること
❺ 付箋を2枚だけ、用意してみる
❻ 22日の夜に、ひとりで画面を見なくていいように


    ❶ 結果を待つ時間は、思っているより長い

    ここは「たとえば」の場面です。

    ドラフトの前の夜。
    スマホを開いて、予想の記事を読む。
    閉じて、また開く。
    気づけば、同じ記事を三回、読んでいる。

    結果が出る日が近づくほど、時間がゆっくり流れるように感じる人もいるかもしれません。
    選手本人だけでなく、そばで見守っている家族や指導者も、同じような落ち着かなさを抱えているかもしれません。
    そんな気持ちは、自然なものですよね。

    ドラフトの日は、「指名された」「されなかった」という二つの結果が、はっきり分かれて見える日です。
    周りの話題も、その二つに分かれやすいかもしれません。
    でも、その日に決まるのは、指名があったかどうかです。
    その人の価値が決まる日ではない、と私は思っています。

    今日は、その待っている時間の使い方を、一つ提案してみたいんです。
    結果を変える話ではありません。
    結果が出たあとの自分を、少しだけ楽にするための話です。


    ❷ 「もしものとき」を考えるのは、弱気ではない

    「結果が悪かったときのことなんて、考えたくない」。
    そう感じる人もいるでしょう。
    縁起でもない、と思う気持ちは、否定しなくていいんです。

    ただ、これは私の見方ですが、「もしものとき」を考えることと、「諦める」ことは、別ものです。
    考えたからといって、結果が悪くなるわけではありません。
    考えておくのは、気持ちを下げるためではなく、結果が出たあとに、慌てすぎないための準備です。
    いや、準備というほど、大げさなものでもないかもしれません。

    雨が降るかどうかは、自分では決められません。
    でも、傘を持っていくかどうかは、自分で決められます。
    持っていっても、晴れたら、それでいい。
    考えるのが怖いときは、書き出さなくても大丈夫です。
    頭の中で、ほんの少し思い浮かべるだけでも、準備の一つになりそうです。

    そのくらいの気持ちで、読んでもらえたらうれしいです。


    ❸ 去年の数字を、ていねいに並べてみる

    ここで、数字を見てみます。
    不安をあおるためではありません。
    「指名されなかった選手も、大勢いる」ということを、見るための数字です。

    まず、今年のドラフト会議は、2026年10月22日(木)の予定です。
    (出典:アマチュア野球研究所、2026年9月2日公開の記事)
     https://takashi-baseball.com/npb-draft-2026/

    2026年ドラフト会議|日程・注目選手・指名予想 – アマチュア野球研究所2026年プロ野球ドラフト会議は10月22日(木)開催。日程・開催概要、高校生から社会人まで注目選手18人の一覧、1位指名takashi-baseball.com

    会場や開始時刻は、9月時点ではNPBから正式に発表されておらず、報道をもとにした情報だと書かれていました。
    今年のプロ志望届の提出者数は、どのくらいいるのでしょうか。。。

    【結果速報】2025年プロ野球ドラフト会議 12球団指名選手一覧|NPBドラフト2025「2025年プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が、10月23日に開催。プロ志望届を提出したプロwww.baseballchannel.jp

    そこで、去年(2025年)の数字を見てみます。
    2025年のドラフト会議は、10月23日に行われました。
    プロ志望届を出したのは、高校生が124人、大学生が176人と伝えられています(出典:ベースボールチャンネル)。

    指名されたのは、育成枠を含めて116人です。
    内訳は、支配下が73人、育成が43人と伝えられています
    (出典:Baseball King)https://baseballking.jp/ns/678966/

    ドラフト会議2025は育成含め116名が指名【ドラフト指名全選手一覧】 – BASEBALL KINGbaseballking.jp


    育成の人数は、サイトによって数字が違うものもありました。
    ここでは、複数のサイトで一致している43人を使っています。

    ここからは、私の計算です。
    高校生と大学生の提出者は、合わせて300人。
    指名された116人には、社会人や独立リーグの選手も含まれます。
    なので、高校生・大学生で指名された人が何人かは、この数字からは分かりません。
    116人を全部引いても、300から116で、184人。
    つまり、提出した高校生・大学生のうち、少なくとも184人は、指名されなかった計算になります。

    この184人という数字は、正確な人数ではありません。
    「少なくとも」の数字です
    。 見てほしいのは、指名されなかった側にも、大勢の選手がいた、ということです。
    その一人ひとりに、結果が出たあとの時間があった。
    そのことは、数字から言えそうです。

    指名されなかった選手が、そのあとどんな道に進んだのか。
    そこまでは、私は調べきれていません。
    なので、「こうなります」とは書けませんが、数字から見えることと、私の見方までは書くことができます。


    ❹ 結果が出る前に決めておくと、少し楽になること

    傘のたとえに戻ります。
    結果が出る前に決めておけることは、実は、あまり多くありません。
    でも、少しだけ決めておくと、当日がずいぶん違うかもしれません。

    一つ目は、結果が出た日の夜と、次の日の過ごし方です。
    指名されても、されなくても、その日は普通ではいられないかもしれません。
    何も予定がないと、スマホの画面を見続けて、一日が終わってしまうかもしれません。
    「夜は、家族とごはんを食べる」「次の日は、いつもの練習場に行く」。
    そのくらいのことで構いません。

    二つ目は、結果を、最初に誰に伝えるかです。
    結果が出たあと、誰に連絡するかで迷うと、それだけで疲れてしまいます。
    先に決めておくと、気持ちの置き場所ができます。

    三つ目は、進路の候補を、紙に書き出しておくことです。
    ざっくり、二つに分けてみてください。 というより、分けようとするだけで十分です。
    競技を続ける場所と、競技とは別の場所。
    どちらが上、ということはありません。
    ここに何を書けばいいのかは、人によって違います。
    今、思いつくものだけで十分です。

    たとえば、「結果が出た日の夜は、家族と食事をする」と決めていた人がいるとします。
    結果がどちらでも、その夜の行き先は、もう決まっています。
    決めておくことの良さは、案外、そういう小さなところにあるのかもしれません。

    候補が少なくても、空欄が多くても、気にしなくていいんです。
    「書こうとした」こと自体が、もう準備の始まりです。

    画像

    ❺ 付箋を2枚だけ、用意してみる

    ここまで読んで、「いきなり進路を書くのは、重い」と感じた人もいるかもしれません。
    そんなときは、付箋を2枚だけ、用意してみてください。

    1枚目には、こう書きます。
    結果が出たあとの最初の1週間を、どう過ごしたいか。

    2枚目には、こう書きます。
    結果を、最初に伝えたい人は誰か。

    どちらも、一言で構いません。
    「ゆっくり寝たい」「祖父に電話する」。
    そのくらいの言葉で足りるはずです。

    保護者や指導者の立場の方は、こんな付箋もあるかもしれません。
    結果が出たあとに、最初にかける言葉は、何にするか。
    どんな結果でも言える言葉を、一つだけ、先に考えておく。
    当日に慌てて探すより、少し気持ちが落ち着くかもしれません。

    「お疲れさま」「よくやったね」のような、短い言葉でも構いません。
    結果の評価ではなく、ここまでの時間に向けた言葉のほうが、受け取りやすいこともあるかもしれません。

    これは私の見方です。
    人によって、合う言葉は違うはずです。

    答えは、今日出さなくてかまいません。
    付箋を貼る場所は、机でも、スマホのケースの裏でもいいんです。


    ❻ 22日の夜に、ひとりで画面を見なくていいように

    私は、キャリアコンサルタントとして、アスリートのデュアルキャリアとセカンドキャリアの支援をしています。
    2026年7月から、約20名のアスリートやスポーツ関係者の方と対話をしてきました。

    まだ約20名なので、「選手はこう感じるものです」と言い切ることはできません。
    目の前の一人ひとりの話を、ていねいに聞くところから始めています。

    競技を続ける場所を考えるときも、競技とは別の場所を考えるときも、話し相手が必要になることがあります。
    結果が出る前でも、出たあとでも、話したくなったら、話せる相手の一人になれたらうれしいです。

    10月22日の夜は、できれば、ひとりで画面を見続けないでほしいなと思っています。

    誰に連絡するかを、先に決めておく。
    その一人に、もし私が入れてもらえるなら、すごく光栄です。

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