①その“ モヤモヤ ”は、弱さじゃない
引退が近づいたとき。
あるいは、引退を決めた直後。
ふとした瞬間に、胸の奥が落ち着かなくなることはありませんか?
- 予定が空いたときに、妙にソワソワする
- 練習がない朝に、体は元気なのに心が追いつかない
- 「次は何者として生きる?」と問われると、言葉が止まる
もし、これがあなたに起きているなら——
それは“ 終わったから ”ではなく、人生が次の章に入る準備を始めたサインです。
人は理屈より先に感情が動きます。だからこそ最初は、整理できない気持ちが出てくる。
ここで、ひとつだけ約束します。
この記事は、あなたに根性論を押し付けません。
代わりに——「リスタートを設計する方法」を、わかりやすくお伝えしようと思います。

②引退は「終わり」じゃなく、“ 主役交代 ”が起きる出来事
現役時代、あなたの1日は「競技」が中心だったはずです。
起床、食事、練習、身体のケア、試合、振り返り…
主語はいつも「競技」でした。
でも引退後は、主語が変わります。
主語が「競技」から「あなた」へ。
これは喪失ではなく、権限の移譲です。
人生のハンドルが、あなたに戻ってくる。
だから最初は不安定になる。
それは、急に自由になったからです。
そして多くの人がここでつまずきます。
「正解の職業は?」「最短ルートは?」と、外に答えを探し続けてしまう。
でも、引退後に進む人は発想が逆です。
“ 自分の価値の使い道 ”から設計します。

③“ 空白の時間 ”が、人生を動かした一歩になった話
ここで、私が実際に対談してきた元アスリート中から、象徴的なケースを一つ(個人が特定されない形で)紹介します。
ある元選手は、引退後しばらく何も手につきませんでした。
焦って資格を調べ、求人を眺め、でも応募ボタンは押せない。
「やりたいことがない」ではなく、もっと正確には、
“ 自分が何に反応する人間なのか ”が、競技の外で見えなくなっていたんです。
そこで私は、3つの問いかけをしました。
- いま、いちばん引っかかっている感情は何?(悔しさ?寂しさ?怒り?)
- 現役時代、自然にやれていた「当たり前の工夫」は何?
- それは、社会のどんな場面で喜ばれる?
すると、ご本人がぽつりと言いました。
「自分、チームの空気を変えるのが得意だったかもしれない」
そこから一気に道が開けます。
“ 勝つための自分 ”ではなく「周りが動きやすくなる自分」へ。
主語が「競技」から「自分の強み」へ戻った瞬間です。

④アスリートのリスタートは「強みの再定義」で加速する
引退後の不安を長引かせる最大の原因は、能力不足ではありません。
多くの場合、「強みが競技の言葉のまま」だからです。
例を挙げます。
- 「最後までやり切る」→ 期限・品質・責任を守る“ 信頼 ”
- 「勝負所で冷静」→ プレッシャー下で判断できる“ 意思決定 ”
- 「修正が早い」→ PDCAが速い“ 改善力 ”
- 「役割を全うする」→ チーム成果を上げる“ 協働力 ”
ここを言語化すると、企業側が理解できます。
そしてアスリートであるあなた自身も、「自分は社会で通用するのか?」ではなく、
「どこで使うと一番輝くか?」に問いが変わります。
この“ 問いの変化 ”が、リスタートのエンジンです。

⑤今日からできる「リスタート3ステップ」
今日できることって??
小サイズに落として3ステップにします。
ステップ1:感情を“ 敵 ”にしない(30秒でOK)
ノートに1行だけ書いてください。
「いま一番イヤな感覚は、◯◯だ」
(例:取り残される感じ/役割がない感じ/時間が空く怖さ)
感情は、次に進む方向を教えるセンサーです。無視すると迷いが増えます。
ステップ2:「当たり前の工夫」を3つ拾う(5分)
現役時代、あなたが“ 無意識にやっていた工夫 ”を3つ。
例:試合前の準備/切り替え/相手の研究/体調管理…
ポイントは、派手な実績じゃなくてOK。
ステップ3:その工夫が喜ばれる“ 場所 ”を1つ決める(3分)
「それ、どんな職場で活きる?」を1つだけ決めます。
営業?教育?企画?現場マネジメント?コミュニティ運営?
正解は不要。仮決めでいい。
ここまでやると、次の一歩が具体化します。
誰かに相談する/小さな案件に参加する/職種を調べる——動けるようになります。

⑥アスリートのあなたの物語は、ここから“ 自分のために ”始まる
現役時代、あなたは「勝つため」に努力してきた。
でも次の章は「あなたが納得して生きるため」に努力していい。
引退は、終わりじゃありません。
人生の主役が、競技からあなたに戻る合図です。
もし今日、ほんの少しでも心が動いたなら。
その感覚を、消さないでください。
小さくでいい。次の一歩に変えていきましょう。
そして必要なら、一人で抱えなくて大丈夫です。
セカンドキャリア支援は、あなたの“ 再スタート ”を加速させる伴走です。
さあ、一緒に前に進みましょう!


コメント