最近、ふとした瞬間に “未来の自分” を想像したことはありますか?
遠征の帰り道。
練習が終わった夜の静けさの中。
あるいは、誰かの引退ニュースを見たとき。
胸の奥で、小さな声がつぶやくことはありませんか?
「もし、競技以外にも自分の武器があったら…」
「今の自分は、この先どんな景色を見るんだろう」
その声は、不安ではなく “可能性の芽” かもしれません。
私はこれまで何人かのアスリート・元アスリートの方々と関わる中で、
この “小さな声” に気づいた人ほど、
現役のパフォーマンスも、引退後の人生も豊かになっていると感じます。
そして、その芽を育てる方法こそが、
デュアルキャリア という考え方です。
“引退のための保険” ではありません。
むしろ、
「現役の今をもっと強くし、未来の選択肢を広げる生き方」
なんです。
■ デュアルキャリアは、アスリートの“今”を強くする武器になる
「競技と両立なんて無理じゃない?」
そう思う方も多いかもしれません。
でも実際には、デュアルキャリアは競技を妨げるどころか、
“今の自分をもっと強くする”ための土台 になっていきます。
別の世界に触れることで視野が広がったり、
競技の結果だけに自分の価値を預けなくなったり、
心の余白ができることで集中力が安定したり。
何より、自分の未来に小さな光が差し込むと、
日々の練習や勝負への向き合い方が変わるんです。
「もし競技を離れたとしても、自分には別の道がある」
その安心感が、競技へのエネルギーを増やしてくれます。

■ 小さな一歩が未来を変えたアスリートの話
ある選手は、現役中に「文章を書くことが好き」だと気づき、
週に一度だけ、SNSでトレーニングの気づきを発信し始めました。
最初は反応がなくても、続けるうちに
「あなたの言葉に救われました」
「競技姿勢に勇気をもらいました」
という声が届くようになり、引退後はその経験がきっかけでスポーツ関連の広報の道へ。
すごい才能があったわけでも、強い確信があったわけでもありません。
本当に、小さな一歩からのスタートでした。
“今のあなたが持っているものの中に、未来につながるヒントは必ずある”
そのことを強く感じさせてくれる、そんなストーリーです。
■ 今日からできる“もう一つの自分”を育てる
3ステップ
デュアルキャリアと聞くと難しく思えるかもしれませんが、
大切なのは 「完璧に始めること」ではなく「小さく始めること」。
1. 自分の得意・好き・関心を紙に書き出す
競技以外で「少し気になる」ものを拾うだけで大丈夫。
答えが出なくてもOKです。
2. 小さな“試してみる”を1つだけ選ぶ
資格の勉強、オンライン講座、SNSの発信、誰かに話を聞きに行く。
時間にして1日15分でも、立派な一歩です。
3. 続ける仕組みをつくる
仲間をつくる、記録を残す、自分なりのルールを設定する。
“続けられる自分”を育てると、未来が自然と形を帯びてきます。

■ おわりに──未来のあなたは、今日の一歩から始まる
私は二度のリストラを経験し、
「いまの場所を失う怖さ」と「人に支えてもらえる温かさ」を身をもって知りました。
だからこそ、アスリートのそばでキャリアの“伴走者”としていたいと思っています。
デュアルキャリアは、アスリート自身の可能性を奪うものではありません。
むしろ、人生をより豊かにするための“もう一つの翼”です。
どうか焦らなくていい。
でも、立ち止まったままでいなくてもいい。
未来のあなたは、今日の小さな一歩がつくっていきます。
その一歩を、これからも一緒に育てていきましょう。


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