現役中に準備していた人だけが、引退後に迷わない理由とは

同じように競技に打ち込んできたはずなのに、引退後の動き出しには、はっきりと差が出ることがあります。

ある人は、迷うことなく次のステージに進む。
ある人は、一度立ち止まり、方向を探し始める。

その違いは、能力ではありません。
努力量でもありません。

もっと静かで、見えにくい違いです。

「競技以外との接点を、どれだけ持っていたか」
この差が、引退後の選択に大きく影響します。

目次

目次

  1. 進める人と、立ち止まる人の違い
  2. 引退後の迷いの正体は「情報不足」ではない
  3. 準備していた人がやっていたこと
  4. 準備とは「決めること」ではない
  5. 私自身が経験から感じたこと
  6. 小さな接点が、大きな差になる
  7. 今日からできる準備
  8. デュアルキャリアという考え方

1. 進める人と、立ち止まる人の違い

キャリア支援の現場で何人かのアスリートと関わる中で、ある傾向が見えてきました。

引退後にスムーズに進む人は、
・競技以外の人と話した経験がある
・自分の強みを言葉で説明できる
・いくつかの選択肢を持っている

一方で、立ち止まりやすい人は、
・競技中心の生活を続けてきた
・外の世界の情報が少ない
・何を基準に選べばいいか分からない

どちらも、努力してきた人たちです。
ただ、準備の“方向”が違っていただけだと思います。

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2. 引退後の迷いの正体は「情報不足」ではない

引退後に迷う理由として、
「情報が足りない」
「経験が足りない」
そう思われがちですが、本質はそこではないと思います。

本当の原因は、“判断するための軸” がまだ整理されていないからだと思います。

選択肢があっても、判断基準がなければ決めることはできません。

これは、誰にでも起こり得ることです。


3. 準備していた人がやっていたこと

ここで重要なのは、「特別な準備」をしていたわけではないということです。

実際に差を生んでいたのは、とてもシンプルな行動でした。
・競技以外の人と会話をする
・仕事の現場に少し触れてみる
・自分の経験を言葉にしてみる
この3つでした。

これらは、将来を決める行動ではありません。

理解するための行動” です。


4. 準備とは「決めること」ではない

アスリートの皆さんは、準備というと、
・進路を決める
・仕事を選ぶ
・将来を固める
そう考えてしまうのではないでしょうか。

しかし実際には、準備とは
選べる状態をつくること” です。

ただし、いきなり決める必要はありません。
むしろ、決められる状態をつくることの方が重要です。


5. 私自身が経験から感じたこと

私自身も、人生の中で行き場を失っとき感じたのは、
「選択肢があるかどうかで、行動の自由度が大きく変わる」
ということでした。

選択肢が見えていると、人は動けます。
見えていないと、止まります。

これは能力とは関係ありません。
見えているかどうかの違いです。

実はこの感覚は、アスリートのセカンドキャリアでも同じです。

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6. 小さな接点が、大きな差になる

ある2人の元アスリートとの対話の中で、対照的だったことがありましたので、紹介いたします。

ある元アスリートは、現役中から意識的に、スポーツ界とは別の分野の人と接する時間を作っていました。

もう一人の元アスリートは、現役中は競技に集中し続けていました。

どちらが良い悪いではありません。

ただ、引退後に違いが出ました。

前者は、すでに“外の世界の感覚”を持っていた。
後者は、その感覚をこれから作る必要があった。

差は大きなものではありません。
ほんの少しの接点の違いです。


7. 今日からできる準備

ここで、現役のうちからできることをお伝えします。
難しいことではありません。
・月に1回、競技以外の人と話してみる
・興味のある仕事について、実際の話を聞く
・自分の経験を一つ、言葉にしてみる

これだけでも十分です。

重要なのは、理解できる範囲を少しずつ広げることです。


8. デュアルキャリアという考え方

今の時代は「競技かキャリアか」という、どちらかを選ぶ必要はありません。

デュアルキャリアという形で、
・競技を続けながら
・社会との接点を持つ
ことができます。

何度もこのnoteでお話してきましたが、
アスリートのセカンドキャリアは、引退してから考えるものではなく、
現役の中で少しずつ準備していくもの
です。

引退後に迷わない人は、特別な才能を持っているわけではありません。

ただ、少しだけ先に、外の世界に触れていただけです。

その積み重ねが、選択のしやすさを変えます。

私はキャリア支援者の一人として、ただ一つだけ、アスリートの皆さんに意識してほしいことがあります。

それは、競技の外に、小さな接点を持つことを意識してください。

その積み重ねが、これからの選択を確実に変えていきます。

そして私は、その「選べる状態をつくるプロセス」に伴走する存在でありたいと思っています。

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